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経産省のpdfを元に1日でZaimがキャッシュレス還元マップを公開。これを政府が作るとこうなる

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03_IT
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「経産省の「3600ページPDF」、たった1日で民間が地図化 
Zaim「キャッシュレス還元マップ」公開」

という記事(https://www.j-cast.com/2019/09/05366796.html?p=all)を
読んで、大手SIerのSESフリーランスエンジニアとして思うことは、
技術力の高さと スピード 感がすごいという尊敬の念と、
そんな環境がうらやましいということでした。

還元マップの内容を確認しながら、
政府が作ったらこうなるんだろうなという観点で、
つらつらとお話したいと思います。
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還元マップの内容


還元マップのURLはこちら
https://content.zaim.net/cashless/list?city=%E7%A5%9E%E6%B2%B3%E7%94%BA&prefecture_id=28

トップページでは日本地図とフリー検索フィールドがあり、
日本地図は各都道府県に対応するボタンを押下して、
探したい都道府県の市町村表示ページに飛ぶようになっています。

市町村表示ページ で市町村が表示されます。
それをクリックすると、各都道府県のお店の内容を一覧に表示。
一覧の項目は「市区町村、店舗、還元率、大分類、小分類、詳細」
となっていて、詳細ボタンを押すと、
google検索に”search?q= 市区町村 + 店舗 “で検索ページを表示する。
といった内容となっていました。

あと検索機能については、
検索文字列を上記の一覧の項目のいずれかの文字列の
前後*の検索でヒットするような内容となっていました。

ページを見て思った事


1日で作成したとは思えないクオリティです。感服しました。
1つ1つの機能は簡単なものですが、
それを1日で作成しきった開発スピード
と割り切った機能構成にした設計が素晴らしと思います。

まず基本的なページは3つの構成で
・トップ画面
・市町村画面
・店舗表示画面
となりそれらを作成するだけでもそこそこ時間がかかります。
(おそらく他の画面からの流用と思いますが、それでも速い!)

PDFをDBに格納して、検索フィールドから抽出するのと、
都道府県クリックから抽出するSQLクエリを作成し、
DBから取り出す処理も作成。

後はそもそものPDFのデータを読み取って、
DBに落とし込む作業。

簡単な試験の実施。

それらを商用資産にアップロードする作業。

それらが1日で完結するというスピード感は、
WEB企業ならではだなーとただただ感服するのみです。

まずこれを1日で実現するためには、
開発スピードが速いPG・SEが社内にそろっているというのが、
絶対必要で、それができているということがZaimさん強いですね!!
また、これらをスピードリリースを承認するPMも素晴らしいです!
こんな環境だと、技術者としてスキルがめきめき上がっていく
だろうなーとうらやましい限りです。

この機能を政府が作るとこうなる


今まで政府関連の仕事の下請けもやってきましたが、
これらを政府がSierに発注してからこのページを納品するのでは、
おそらく2,3か月(いや、もっとか?)ほどかかると思います。

作業の流れはざっくりと以下の感じでしょうか。

– 役人との要件整理、仕様確定。
– スケジュールをざっくり作成。
– 基本設計。
– 関連機能の影響調査。(新規機能だからこれはのぞけるか)
– サーバの構築、インフラ、ミドルウェアのインストール・設定。
(最近はIaasやdockerがあるので、この辺は楽になっているが、
それらをやっていないところではすごい時間がかかる・・・)
– アプリのPG、PT、IT、ST、とそれぞれのレビュー。
– 性能試験。
– エビデンスを残す作業と実績報告資料の作成。
– 役人のダメ出しによる仕様変更。
– エビデンスの確認作業。

ここまでで、資産がある程度固まります。
ただ、さらなる道のりがあります・・・・。
ここからの承認レースがまた担当者捕まらなかったりして、
くそめんどくさい感じになります。
申請系は責任者を捕まえて承認をもらわないといけません。
酷いやつだと、その承認をもらうために設計書以外の
機能説明資料作成も入ります。

– 公開ページなので、セキュリティ関連の審査。
– 商用リリースまでの謎の承認レース(下記の申請以外のやつら)。
– 関連機能のデグレ試験をステージング環境で実施。
– 商用リリースのために商用環境へのアクセス・リリース許可申請。
– 商用作業で資産をリリース。

はい・・・1日とか絶対無理です orz
品質重視なところもあるので、全部が全部無駄とは言いませんが、
まあアレな感じです。

さらにこの工程に加えて、
場所によってはネット接続不可、スマホ持ち込み禁止とかの場所もあるので、
そうなると更にはかどりません。
ネット接続不可とかの環境は、技術者として、
かなりきついのでそんなところに当たったら、
極力移動するように努めることをお勧めします。

まとめ


私が今所属しているチームは上記のSierのそれとは
幸いにも違う環境なので、そんなことはないのですが、
それでもZaimさんの速度には追いつけません。
(私自身のスキルも、そこまで高くも早くも無いですし orz )

過去に上記のような政府対応関連のチームに所属してたことがあり、
速度の遅さに辟易してたことを思い出しました。

WEB系の有名企業はやっぱりすごいな、
日本のIT技術もまだまだ捨てたもんじゃないな、
と何となく勇気とやる気をもらった記事でした。

私も、もっと精進せねば。

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